100年5ヶ月





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                  父方の祖母が旅立った。100歳と5ヶ月。


                  写真は祖母と私。私が産まれた時、美しい鶴の模様の振袖を
                  プレゼントしてくれた時のもの。
                  
                  先週、通夜と葬儀のため、父母と三人で、父の実家の福井の寺まで行ってきた。


                  






                  父は寺の子であり、亡き祖父は住職だった。
                  祖母は忙しい祖父を支え、ほとんどひとりで四人の子を育てた。

                  長男である亡き伯父が住職を継いだ。お坊さん、教師、そして絵描きでもあった。

                  次男の父も絵の大学を出、三男の叔父は現役の版画家という、不思議な家系。
                  本堂の壁やふすまには、伯父の絵が沢山。孔雀や睡蓮の池。

                  祖母は祖父が80代で亡くなってから、20年も生きた。
                  強くて美人だった。

                  顔を見たら、100歳とは思えない美しさ。
                  でもやっぱり脱け殻の様で、お婆ちゃん、今どこにいるの?と思う。

                  通夜と葬儀は20人近くのお坊さんが一斉にお経を唱える。
                  規模は小さいけど、一般的なお葬式と全然違って、不謹慎にもワクワクしてしまった。
                  大往生の祖母を見送るために集まった親族は、誰ひとり泣いたりしない。
                  皆穏やかな表情で祖母を見送った。

                  親戚のお坊さんが説教をした。
                  仏教では、人は死んでも『永眠』などせず、
                  もともといた浄土というお釈迦様がいる場所へ帰り、
                  お釈迦様の元で、この世に生きている人のために雨になったり木になったりして
                  何らかのメッセージを送り続ける、みたいな内容だった。
                  私は坊さんの孫だが全くの無宗派。
                  今までもこれからもそうだろう。だけどこの教えは割りと好きだ。

                  元気な頃は家にこもることなく着物を着て色んな場所に出かけるのが好きだった                  
                  祖母が、墓の中で永眠しているはずがない。
                  何かの歌詞みたいだけれど、お墓にはいなくて。祖父と一緒に、雲になり、
                  蓮の花になり、雪解け水になっていればいいと思う。


                  お婆ちゃん、お父さんを生んでくれてありがとう。
                  私はお婆ちゃんのひ孫をちゃんと生むからね。
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by giddy_girl | 2011-08-30 22:02 |
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